教育ジャーナリストの清水勝彦さんのエッセイです。
わが家では,娘が幼い頃からよく読み聞かせをしてきました。
子どもは一度気に入ると何度でも同じ本を読んでくれとせがむものですが,何回も同じストーリーを耳にすることで頭の中で十分なイマジネーションができ,内容を理解できるもの。
そうすると自然と別の本にも目がいくようになるので,「読んで」と言ってくる限り「今度は別の本にしようか?」などと言わず,子どもが飽きるまで同じ本を読んできました。
読み聞かせは思考力,表現力,想像力,集中力といった「目に見えない学力」の素地を作るのに何より効果的な方法だと私は考えます。
さらに,父親の読み聞かせは母親の3倍の効果があると思うのです。
より一緒にいる時間の長い母親と違い,父親の声はやはり新鮮。集中力や注目度が高まり,母親が読むものとは違うジャンルの本にも耳を傾けてくれます。
さらに,読み終わった後の「語らい」も母親とは違った視点になるため,より子どもの好奇心を刺激するはずです。社会の動きなども交えて解説してあげられれば,より効果的でしょう。
難関中学に子どもを合格させた家庭のなかには,父親の読み聞かせから発展し,頻繁に図書館へ通うようになった父子や,地理や歴史に興味を持つようになった子どもがたくさんいます。
父親とのひとときが本を読む習慣,さらには社会へ目を向かせることにつながるのです。
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お父さん方,一週間に一度でいいので,始めてみませんか?
〔追伸〕
子どもがブログに出ていたら,子どもたちにも見せてください。楽しく会話したり,ほめたりすることが増えるはずです。